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2012年8月11日 (土)

第四回 趣向の華

再び、日本橋劇場へ。第四回 趣向の華を観てまいりました。
みどころを予習というよりも、素のトーク満載のプレ公演効果で、あの子もこの子も気になる。この日の内容は、・演奏 (上)雨の五郎/(下)連獅子 ・演奏 夕涼み三人生酔 ・袴歌舞伎 白虎隊(二幕四場)。 プレ公演+本公演4回なのに、昼と夜では演目が違う。また昼は両日違う演目もあるなど、多彩な演目。すごいなぁ。
冒頭にも挨拶あり。その後、演奏。(上)雨の五郎。玉太郎くんの立三味線。背筋をすっと伸ばし、手元をみることがほぼなく、立派でした。続いて、(下)連獅子。こちらは、よく耳にしているので旋律がしっかり頭にはいっているの。いつも、当然完璧な状態での演奏を聞いているので、それと違うと?と思ったりして、あー私もバカみたいにみてきたかいがあったなと思う。必死さをほほえましく思ったり、歌舞伎界のぼっちゃん達は、小さいことからいろいろなお稽古をして立派だなと関心する。小鼓や大鼓、太鼓は発声もよくないとならないし。
休憩後の演奏 夕涼み三人生酔。先ほどのほほえましい雰囲気とガラっと変わる。菊之丞さん、いい声です。じっくりききました。三味線もじっくりききました。これが常磐津なのね。わかりかけてきたかも。場面を想像しながら、こういうのを聞くのもいいなぁ。
最後に、袴歌舞伎 白虎隊。白虎隊は15~17歳の若者。実年齢が近い若い役者たちが、その忠誠心を生きざまであらわそうとする。「死」というものが栄光と見える時代。主のために必死で忠義を尽くす。主のどんなことに対してもなんとか働きをみせようとする。そして、彼らにとって忠義の中でも一番の華は、戦場で命を捨てて奉公することなのであろう。年若の彼らの一途さがつらかった。壱太郎くんは決戦の日を前に病に立ち上がることができない。無念のあまり自害して詫びようとする。白虎隊に入るには一つ年の足りない弟に米吉くん。兄さん僕はいくつかと1つ年を足して15歳と言ってくれと必死に兄をみつめる。 恋人同士よりも、顔をみあう回数の多い兄弟です。顔の角度がいい。米吉くんは、女形さんが似合いそう。踊ると、ちょっと首の角度が独特だけど。けなげを絵に書いたようないい兄弟でした。
亀三郎さんや高麗蔵さんが出てくると場がしまる。若手にないその間の作る力も感じる。
萬太郎くんは、朝日嶽。相撲取りらしい大きさがちゃんと出ていました。装束をつけないのにあらわすとは立派です。 血気盛んで隊をひっぱるのが梅枝くんと歌昇くん。リーダーシップもあり、若さ特有の思いこみもありよかった。ためらいながらも必死に先輩についていこうとしていたり、全員いい芝居だったと思う。自分の役の立場をしっかりと把握し、みている人に伝えようという努力をしているのを感じました。必死すぎて、余白がないところがこの劇に向いているかも。火の手があがる城をみて、あの中には殿がとむせびなく。そして、父が、母が、弟がいるという。少年達の想いをしぼりだす様をみていて切なくなった。このまっすぐな想いを、死という方向でないところへ向けてあげたい。
いい芝居でした。でも気持ちどんよりしてしまう。そんなところでグランドフィナーレ。ええ?!勘十郎さんや菊之丞さんの細やかな気配りと配慮ですね。 お2人に染五郎さんを加え華やかに演奏。會津磐梯山にのせ、若手ががんばって踊る。かわいい。 その後、壱太郎くんと廣松くんが、激しく深川マンボ?!(うろ覚え)で踊る。壱太郎くんの勢いがおかしくってしかたない。あつすぎてかわいい。来年も是非みたい。
来年は歌舞伎座が完成する。このメンバーでゆくゆくは大きな舞台で!と染五郎さんは夢を語っていらっしゃいました。 けれども、この日本橋公会堂の中の日本橋劇場という空間でみる贅沢な趣向の華という公演が好きです。 客席数が増大すると、いろいろな客層を相手にするととになり、その人を大方楽しませるためには趣旨もちょっと変わってくるかも。なーんて思ったりもした。だいたいのことを、このままでいいって思うせいかもしれないけどね。

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