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2012年8月 4日 (土)

八月花形歌舞伎 初日

初日の舞台を観て参りました。昼・夜 共通し狂言なので、たっぷり濃厚。くたびれました。じーっとして観ていただけだけど。

桜姫東文章
海老蔵さんの釣鐘権助。この人の悪はいいねぇ。登場から悪っぽい。出るやいなや、すぐに人を殺めてました。悪びれず。夜の部のように10役演じ分けなくていいので、大げさすぎず。悪が似合う。
対照的な清玄に愛之助さん。生真面目というか思いこみのはげしい融通のきかなさそうな硬さがよく似合っていました。発端の江の島稚児ヶ淵の場では、心中をあきらめるのが早いこと。命は惜しくないけど怖いって。何か言ってやりたいとこ満載の人。罪を着せられ追放されるという落ちぶれた道を選ぶことによって心中しなかったことと釣り合おうとしたり、白菊丸の生まれ変わりであると信じる桜姫に執着したり。
僧清玄と釣鐘権助の対比がよかった。
福助さんの桜姫は、どうしてこの姫のために(お主のために)そこまで命をかけて遣えるのかなぁと思っちゃうところもあった。粟津七郎の右近さんなんて、The忠臣って感じでした。どうしてそんなに真摯に遣えるかした。姫っぽさががガラっと崩れたときが似合いすぎなので、こっちが地?とちょっと思っちゃった。所作のきれいな人なので、動きの少ない姫の時などじっとしている形がきれい。
何か一言二言いいたくなるとこがいっぱい。それにしても・・・と。けれども、大筋に妙に説得力がある。殺されたのは弟・梅若なんて全く出てこないのに梅若伝説とすーっと結びついたりする。四世鶴屋南北作。変わってるけどすごい。 
海老蔵さんは、ザ主役・オレ祭みたいな主役の演目ばかりでなく、こういうぐらいの分量の出の、それでもって存在が後をひくような芝居にもっと出てほしい。贔屓として、こういうのみたい。(夜の伊達の十役にもしばしば足を運ぶのだけれどもね。)
派手で、唐突で、でも古典の流れの筋があって、面白い話でした。母がしきりいいという玉三郎さんと仁左衛門さん(玉孝コンビのころだけど)でみてみたいなぁ。

続いて夜の部。
慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)。これ、前回も何度も足を運んだのに結構忘れているところがあって、あっ!そうだったわと楽しむ。
何も十役も替らなくてもと思うけれど、こういうスーパースター的な人を魅せるっていうのも歌舞伎の手法なのかもしれないなと思う。
ころころ変わるところは楽しいが、乳人政岡のところが一番よかったかも。動きを押さえていて、気迫でみせた。あと暴れまくる仁木弾正も。
花道のぞばにいたので、累が通ったり、与右衛門が走ってきたりと、内心大騒ぎでした。近い。細川勝元の長袴がぴしっと目の前に。仁木弾正はドロドロと出てくる。香の香りがしました。大立ち回りの仁木弾正は小刀を口に頭の上でおおみえをきる。うひゃー。心臓が止まるかと思ったのは、絹川与右衛門が船の上から長い棒を眼前に突き刺した時です。しえーー。仁木弾正の密書が流れてきたらしい。打たれるのかと思った。富士急ハイランドなんて目じゃないくらいハラハラドキドキしました。
ああ。
今度は、落ち着いてみようっと。

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