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2012年10月13日 (土)

ローマ法王の休日

9月の覚書。
夕刊の広告をみて、是非みたいと思った1本。ローマの休日まいたいなラブロマンスコメディかと思うでしょう、誰しも。しかも、ユニークなハートフル・コメディーと書かれていました。ひとっつもハートフル・コメディーではありません。私はこれ好きでした。
ナンニ・モレッティ監督は、イタリアのウディ・アレンとの異名をとるそうです。どうしてもあの傑作・イン・パリを思い出します。監督は、脚本、演出、出演の3役をこなしたそう。えっ出演してたの?あの精神科医らしい。なるほど。
ローマ法王の訃報。新しい法王を選出するために各国からヴァチカンへ枢機卿たちが招集される。コンクラーヴェです。これは、ダヴィンチ・コードを読んで知っています。法王選出の選挙です。枢機卿たちがゾロゾロと儀式に連なる。システィーナ礼拝堂にこもり。選挙が終わるまで外部との連絡は一切遮断される。これも、読んでしっています。各国からというのは、世界中から枢機卿たち達が集まってくることでした。知らなかった。オセアニア代表とか。日本からも一人参加してました。その人数の多さ、一切現代化しない昔どおりのしきたり、外では、法王選挙を報じる過熱報道、お祝いに集まる多くの人民。信者は、世界中にいるのだということを思い知らされる。一生をかけ信仰の道に進むもの。そうでないものも、日々のいろいろな場で祈りをささげる。その頂点に立つ人が、この神聖なヴァチカンで選ばれるのである。背負うものの大きさが徐々に伝わってきます。
ここで驚くことに、投票している枢機卿達が「どうか私に投票しませんように」と祈る。一人ではない。全員が祈っている。ええっ。
繰り返し投票が行われ、候補にもあがっていなかったひとりの枢機卿が当選してしまう。責務から逃れた喜びで祝福する枢機卿達。ここら辺から、この気の毒なメルヴィルに感情移入することになる。助けて神さまと。
特別な着衣を身につける。みているこっちも心臓がしめつけられるようだ。就任演説のため、多くの民が待つ聖ペドロ広場に面した窓に向かう。熱狂する人々の多さ、ここにいない世界中の存在を感じる。おしつぶされそうです。 直前にとうとう耐えられなくなる。重圧のあまり倒れる。
人民の前に姿をあらわすことで発表となる。手厚く看病を受けてもうけいれらないメルヴィル。決定するまでは、一歩も出られず誰とも連絡できない枢機卿達。精神科医が呼びよせられる。どうにもならないお年寄りが沢山の図。しわしわで大げさな服をきて、どうすることもできない。
広報の一手で、メルヴィルはだけがそっと外にでる。そして、逃亡する。私は逃亡を支援しました。心の中で。
市民の生活に入るのだけど、信仰について考えるわけでなく自分のなりたかったものをなぞる。どうしてここへというところへチョコンと入りこみ、控えめに口を挟む。そしてあまり受け入れられないがなんとなく居場所がある。
一方、ままならない各国の枢機卿がそれなりの時を過ごそうとする。バレーボールをすることになる場には笑った。
この2つの動きはちょっと皮肉で、おかれた深刻な状況と間逆に楽しむ様がなんだかおかしかった。
最後は、自分の責務を果たすために自分の意思でメルヴィルが戻るのかと思ったら違った。連れ戻され、期待にみちた枢機卿達を後ろに従え人民の前で「私は法王を辞退します」と告げる。呆然とした。
でも、やっぱり引き受けられないとおもった。(法王目線だけど。)
現在や過去のローマ法王の苦労をおもんばかる。

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