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2012年12月17日 (月)

南座顔見世 勘九郎襲名披露

121205_175650「京の年中行事 當る巳歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 六代目中村勘九郎襲名披露」覚書の続き。
口上。勘三郎さんの訃報という信じたくない一報を知った日で茫然としました。こんな日に南座にいくのは切ない。本当のことだと思い知らされるようでそれがイヤなのかも。 みんな踏ん張って、立派に舞台をつとめていました。役でなく、本人として登場する口上。どなたも、その方らしい方法で口上を務められていました。その愛情に涙がとまりませんでした。左團次さんは、いつもどおり面白可笑しい。しめっぽいことを一切語らないのが左團次さんの美学なのだなぁ。当惑していると素直な仁左衛門さん。涙をこらえている人の中、一人で何度も涙を拭っていらっしゃる我當さん。我當さんの口上を聞くたびに普段から素直でいい方なのだなぁとひしひしと伝わってきます。團さまは、きちんと現実を伝え温かい言葉をかける。若者はさらっと短く挨拶することで、自分の順番から先へと回す。これえきれない扇雀さん・弥十郎さん・橋之助さんの熱い口上を思いだすとまだ涙が浮かんでしまいます。とうとう、お2人のご子息の番になってしまいました。七之助さんの素直に心細さを語った後に、自分の役目を全うすることで兄としっかり進んでいくとしっかりと宣言する。勘九郎さんの、中村屋の魂を守ると心の叫びを観客全員でしっかりと受け止めました。弟子の名前を一人づつあげる様の頼もしくかっこいいこと。勘三郎さんが焼きもちをやくくらい、見事でした。切ないと思ったけれど、この日に立ちあい一生忘れない思いを胸にきざみました。感無量。
おさると泣きはらしたまぶたと赤くなった鼻の頭をお互いに笑いあいながら、休憩中もあの愛と気迫のこもった見事な口上を、かみしめていました。
休憩後に、新歌舞伎十八番の内 船弁慶。見事でした。勘太郎改め勘九郎の静御前の気品に溢れ美しい舞に驚く。船弁慶前シテの勘三郎さんの足さばきがとても美しかった。勘九郎さんの静の舞にみとれました。義経には、藤十郎さん。口上のときも思いましたが、居るだけで安心する存在感です。義経の藤十郎はんも、弁慶の團さまも、台詞のペースが他の方よりもゆったりぎみなのですが、そこにきれいにとけこんでいるのも力量だなと思った。平知盛の迫力ある後シテ部分は、キレがあり力強さがあり荒ぶる美しさがすばらしかった。こちらは、絶対いいだろうと思ってみにきました。静御前の存在の美しさがこれほどいいとは。見応えがありました。すばらしい襲名披露興行です。周りの支えにも注目しました。多くの人で成り立っていることを、いつもよりじっくりと感じながら観賞しました。

歌舞伎座新開場 あと106日

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