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2013年1月 6日 (日)

レ・ミゼラブル

9連休という幸せなお正月休みの最後の日に、映画をみてきました。一家そろって。「レ・ミゼラブル」は、映画を観た!という気分になる大作でした。上演時間もたっぷり。予告編をみて、むしょうにこれをみたいと思いました。なるべく前情報を耳にしないようにして見に行ったら、セリフが全て歌で驚いた。ミュージカルだったのね。声楽のプロでなく、俳優が技を磨き歌いあげたものらしい。感情たっぷりで、歌が台詞のように違和感なくすんなりと頭に入ってくる。私の記憶の中にある「ああ無情」のジャンバルジャンよりも、この時代の庶民の生活感も強く心に響いてきた。冒頭の奴隷のような囚人の扱いぶりには、もう未来のない絶望を感じた。貧しいってことを、とことん実感させられた。仕事がなければ、明日は何も口にすることすらできない。おかげで、翌日からの仕事はじめもつらく感じなかった。明日は会社に行かれる!?それ程、貧しさがひしひしと伝わった。若者が、革命を起こそうとする。市民を奮起させ、自分達が世の中を変えることができると息巻く。でも、それはきちんとしたみなりで、片手に酒を持ちあおりながら意見を交わすことができる民衆であり、明日のパンがない人にはそんな余裕すらない。民衆は蜂起しなかった。若さの描き方もうまいと思う。国々で若者が熱に浮かされたように我が国を憂い、変えようとする。結果はついてこなくても、醒めて投げやりで希望のないのと随分違う。
ジャベールがなぜ、ああも執拗にジャンバルジャンを追うのか。この視点にも一緒になってストーリーにのめりこんでいくのだが、ジャベールはバカみたいに高いところに乗り悩むので、高所恐怖症の私にはその視点が怖くて画面をみることができず、集中がとぎれてしまった。2度も。なんであんなに高いところで街が遥か下の方にあるシチュエーションのことろを歩きまわるのでしょう。バカじゃないのもーと関係ないことで怖がってしまった。確固としてジャンバルジャンに立ちはだかる感じが恐ろしく、それだけうまいのだろうなぁと思う。
ジャンバルジャンがとにかくよかった。ヒュー・ジャックマンに魅せられた。囚人の身である時の絶望、釈放となったときの信じられない様子、わが身のあさましさに気が付き深く恥じ入る様、どれもすばらしかった。守るべき存在という宝物を得て、世界が変わってみえるという。ここにぐっときた。自分の身にいいことが起こるよりも、自分を犠牲にしてでも守りたい存在を得たことで生きているという実感がわくのだ。そういうものだなぁ。だからこそ人は働くのだなぁ。調子よく、自分だけがいい思いをすることに執拗な宿屋の一家との対象もいい。静かに、とめどなく涙があふれる映画でした。
いくらか、自分の記憶の中にある物語と比べて あれ?と思う納め方もあったけれど 大きな映画をたっぷりと楽しみました。

歌舞伎座新開場 あと86日

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