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2013年3月18日 (月)

ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~

先週の金曜日、美術館に寄り道の予定でした。ラファエロをみようかしら、ルーベンスにしようかしら、もう一度エルグレコ、いやいや岡村桂三郎さんの個展をもう一度見ておきましょう などと考えていましたが、夕方から体調不良。帰宅したら熱が出ていました。あーあ。土曜日は、山崎まさよしのコンサートなのでなんとしても熱を下げねば。必死に寝ましたが奮闘空しく熱は全然下がらず。あーあ。土日はうずくまって寝ていました。あーあ。ごめんなさい。あーあ。

先週読みました。三上 延『ビブリア古書堂の事件手帖4 栞子さんと二つの顔』(メディアワークス文庫)。4冊目も変わらず面白かった。乱歩ときましたかとワクワクしました。詳しくないけれども。とにかく奥の深そうな作家というイメージ。小学生の頃に学校の図書館で全集を片っぱしから読んだ子供としては、こんなすごい人とは思っていませんでした。古書集めの本によく登場する乱歩。その度に、あ-もう一度読んでみたいと思う。そして、また読みたくなった。このビブリア古書堂の事件手帖4 の平積みのそばに、乱歩を並べておく書店をみるとフムフムと思う。 電車の中で乱歩を読んでいる人をみかけたら、なんだか怪しげな人に見えてしまう。読者にすら、怪しさを与えるなんてすごい。子供のころに読んだポーの黒猫の怖さとか、おいてけ堀の怖さの印象はいまだに強烈である。乱歩のなんだか変な世界も同様。想像力がたくましく、大人の世界に触れていない子供の時代だからこそ、心に焼きつく。伝記や松谷みよ子と並び、乱歩も揃えている。シャーロックホームズやルパンも。小学校の図書館はすばらしかった。
今回の物語の答は、人に寄って違う。そこがよかった。貴重なものであればあるほど、狂信的に欲しくなる人がいる。手に入れるために失うものがあっても止められない。その失うものの大切さがわからなくなってしまっている。どこで自分と折り合いをつけるか。それと今の暮らしと。普通の生活は、あって当たり前。日常ってさほどありがたく思わなくなる。いざ、それを無くすとなるとその普通がどんなに貴重なものだったかよくわかる。それは、大きな災害のようなものだけではなく、誰の日常にも忍び寄る。魅了されてしまった人は、その道では恐ろしい程の能力を発揮するけれども、そのかわり背負わなくてはならない性もある。栞子さんも、そこに片足を踏み込みそうになりとどまった。そういうことも、じわーっとくる小説でした。

歌舞伎座新開場 あと15日

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