« Passive Silence 受け身の沈黙 | トップページ | 『ビブリア古書堂の事件手帖1~3』 »

2013年3月 3日 (日)

ル テアトル銀座 三月花形歌舞伎

ダンスの公演のあと、銀座へ。ひなまつりの3月3日は、初日でもありました。成田屋贔屓大集合して海老蔵丈を応援せねば。
本当であれば、團さまと海老蔵さんの『オセロー』のはずでした。團さまが4月の歌舞伎座に向け休演されたので三月花形歌舞伎を代わりに上演することになった。それだけでも奮闘公演であるのに、團さまの急逝という信じたくない状態になってしまいました。
『夏祭浪花鑑』と『高坏』の間に口上。そこで、勘三郎さんの教えを受けたおはなし、そして團十郎というよりも父の思い出のおはなしがありました。勘三郎さんがどんなに熱い方だったか、團さまがとにかくまじめな方だったかということを楽しくおかしいエピソードで伝える。お2人は、歌舞伎について熱く語り、夜どおしになり そのまま舞台にあがることもあったそうです。父親と先輩のお話に明日、玉三郎のお兄さんと吉原雀があるから寝たいなぁと思っていたと。アリゾナで、勘三郎さんに御稽古をつけていただいてゴルフして飲んで、寝ずに翌日また御稽古というタフな話を披露。ここでも寝たいなぁと。その熱血ぶりが目に浮かび、笑いながらしんみりしました。
團さまは、オペラ座での公演でフランス語で口上を喋りたいと言いだし、家の至る所にフランス語のセリフのコピー貼ってあった。ここだけの話最後まで覚えられなかったのが父でしたと披露。團さまが30分かけて金星がみえるようにセッティングした望遠鏡を何を血迷ったか蹴っ飛ばし(目に浮かぶ・・・)また30分再セッティングをするのを待つ兄と妹の話をし、その真面目さはとうてい真似できませんと紹介する。あえて楽しい話で偲ぶ。これには笑いながらも涙がでてしまいました。偉大な父・先輩の教えていただいたこと、そして魂も思いもを受継ぎ、少しでも近づけるよう精進してまいりますと述べた決意が、ちゃんと伝わる舞台でした。
夏祭では、勘三郎さんの口調に近づけようという努力を感じました。團さまの博多弁がキュートだったように海老蔵さんの大阪弁もちょっと変でキュートでした。これは成田屋カラーなのでもあるのかも。もう少し言葉の節がよくなるといいのですが。義平次にだまされたと知り、琴浦が乗せられた駕籠を追う時の型がすばらしかった。これが歌舞伎の美しさ。力強い筋肉と、遠くをみる視線。迫力満点で圧倒されました。
一番、思いが伝わったのはなんとかして楽しませようとする努力。客席の階段を花道に見立てて駆け上る。18列もある席の横の階段を駆け上り、駆け下り、駆け上る。古典を大切に思い、更に歌舞伎を愛してもらおうと必死に奮闘しているその思いが伝わった。舞台上の自分だけでなく、全体を考えようとしている気持ちを感じ、その一生懸命さにジーンとしました。がんばれ!応援しに、また観にいきます!

歌舞伎座新開場 あと30日

|

« Passive Silence 受け身の沈黙 | トップページ | 『ビブリア古書堂の事件手帖1~3』 »

コメント

海老蔵さん、意味なく何かと言えば叩かれていますが、本当に真直ぐで努力家の素晴らしい役者さんだと思います。
1月の浅草公会堂に続いて、やっと口中の手術跡も癒えつつあるのか、口跡も戻って来ました。(違和感は10年消えないといいますもの)
身体能力の凄さ、美しさは6歳から50年芝居を見ている私でもこんな完成された役者さんを見た事がないので、時間を共有できる至福を感じます。
お家芸の荒事は既に、当代一。
今後は健康第一で、色々な先輩の門を叩いて歴代一と言われる團十郎になって頂きたいと思います。

投稿: 都築しのぶ | 2013年3月31日 (日) 04時25分

都築しのぶ 様
コメントありがとうございました。沢山ごらんになっていらっしゃるのですね。うらやましいです。
口中の手術跡が癒えつつあるというのを読み、そういうこともあったことを知りました。外見に変わりがないので、気がつきませんでした。本当に努力をなさる方ですね。これからも楽しみです。
色々な先輩方の胸をお借りして、いろんな方と競演し、コツコツといい役者さんになっていただきたいです。華がありますもの。
ずーっと応援していきます。


投稿: マイチィ☆ | 2013年3月31日 (日) 11時30分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/81962/50661363

この記事へのトラックバック一覧です: ル テアトル銀座 三月花形歌舞伎:

« Passive Silence 受け身の沈黙 | トップページ | 『ビブリア古書堂の事件手帖1~3』 »