« ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ | トップページ | 赤坂歌舞伎 »

2013年3月19日 (火)

『トッカン―特別国税徴収官―』

『トッカンvs勤労商工会』が文庫になっていたことに気が付く。まず、持っている本を読み直し。高殿 円『トッカン―特別国税徴収官―』(ハヤカワ文庫JA)。内容を覚えているのだけど、グっと言葉につまり、ドキドキハラハラし、逃げ出したくなったりする。あーこの人に裏切られるのにと思いながらも、その思いにハッとする。はじめて読んだ時にも思ったけれども、こんなに一生懸命生きているかなぁと我が身を振り返った。必死にがんばるって、この位がんばることだ。辛いけど必死に死ぬほど考えることは、それが失敗してもそれは無駄にならない。間違えてしまっても、取り返しがつかなくても。
税金滞納者を取り立てる皆の嫌われ者「徴収官」。確かにいいイメージはない。私の払った大切な税金をちゃんと使っているんでしょうねとか思っているのも確か。働けば働く程借金が増え、それでも止まることが許されない。そんな困窮した小さな企業からも、税金を取り立てる。片や卑怯な手立てで、税金を払わずにすまし、優雅に暮らすものもいる。弱者を更にいじめることはないじゃないか!と主人公の新米職員ぐー子と同じように思う。仕方ないと。結末を覚えていてさえ、ついそう思う。
しかし、法律に自分だけが従わないこと。税を払わないということはズルだ。その仕方ないけど小さなシコリを心に落とす。気がつかれなければ、いい思いをした方が得という思想が蔓延してきているように思う。気を抜くと自分も、その考えを肯定したくなっていることがある。何がいけないんだと言われた時に、相手にも自分にも納得できる答が出せるか。この本にはその答えがある。正義は正解。
国民の大敵のような「税務署」が、何をしているか垣間見ることができたのも面白かった。
女子が、本気になって本音でつかみ合いの喧嘩をする。 一番言われたくないことをズバズバいいあい、完膚なくうちのめされる。その後に、ぐー子には自分がみえてくる。強いなぁ。そんなに自分に立ち向かうことができるだろうか。うちのめされて、それっきりの弱虫だ。もう少し強くなりたい。そう思った。

歌舞伎座新開場 あと14日

|

« ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ | トップページ | 赤坂歌舞伎 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/81962/50846399

この記事へのトラックバック一覧です: 『トッカン―特別国税徴収官―』:

« ビブリア古書堂の事件手帖4 ~栞子さんと二つの顔~ | トップページ | 赤坂歌舞伎 »