日本の民家一九五五年
演舞場の後で、パナソニック 汐留ミュージアムへ。「二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年」をみてきました。会場についてびっくり。以前、出口だったところが入口に!ひっくり返った設定も可能とは。ちゃんとジョルジュ・ルオー作品の小部屋もあり、そこも出入り口が逆になっていました。きっちりと区切られているので、違和感なく別世界になる。
「二川幸夫・建築写真の原点 日本の民家一九五五年」。これは、とても面白い展示でした。民家の写真ということはわかって向かったのですが、それでもびっくり。会場の構成が変わっていた。写真を飾るのに、壁面を使う必要がないという発想。宙にういた展示になり、かつ作品を挟み、表からと裏から観賞。作品を間にし、向き合っているのに、別の作品をみている。相手の顔はわからない。キャプションが下に書かれているので足元はよくみえる。(とてもきれいな脚の女性がいました!)かわっていました。会場構成は藤本壮介氏が手がけたそうです。
二川幸夫のとる写真は、モノクロなのに、いろいろな色を感じました。人のいない民家を撮る。「京・山城」にはじまり、「大和・河内」「山陽路」「四国路」「西海路」 「陸羽・岩代」「武蔵・両毛」「信州・甲州」。最後は「高山・白川」でしめくくり。二川幸夫の民家の旅の起点の地とのこと。かまどが5つもある台所。20人以上の大家族の食事を用意と読み納得したりと、一枚づつが面白い。力強い梁が美しい。2階は蚕のための大きな民家。同行のおさるが家の中は、ずっと蚕が葉を食べる音がなりやまないのだと言う。がらんと広い部屋の壁に掛けられた振り子時計。音や空気も想像したくなる写真。風を通すために開けられた屋根の空間は、デザインのように美しい。米を商う家には、主食は金とかかれていて興味をもった。小声でささやきあいながら、堪能した。
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