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2013年7月31日 (水)

『臨場』

横山秀夫『臨場』(光文社)を読む。これも、小説を読む前に、ドラマをみたのでそのイメージで読む。改め は、全然細くないじゃん。と思うけど、根底にある感じが同じなので、気にならなかった。
終身検視官。警察組織では、一つの部署 検視官 に固定にされることはないそうです。ある年数で移動し、通過するところらしい。そこに「終身検視官」然としているところが、変わり者の要素の一つらしい。職人の眼で、検視する。死者の人生を救うという意味を身を持って教える。「ホトケにとっちゃ、たった一度の人生だったってことだ。手を抜くんじゃねえ。」という言葉の重みにずしんとくる。
警察関連のドラマでもそうだけど、この本でも警察の組織では、しがらみがある。大きな組織になれば、必ずでてきてしまうのは道理だけど、しかし本当にこんなにもめごとがあるのでしょうか。犯人を検挙する大きな手掛かりを提供できても、ひどい仕打ちを受けるものなのであろうか。
いい警察小説でした。

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2013年7月30日 (火)

『警視庁FC』

トカゲの人の本と思い、今野敏『警視庁FC』(毎日新聞社)を読んでみる。ものすごく普通だった。
「警視庁FC?」「まさか、サッカーチームじゃないでしょうね」という帯に、?と思ったがそういう感じでした。悪くないけど、良くもないような。すごーく普通。小説として書かれたのでなく、ドラマ用なのかしら。それならいいのかも。

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2013年7月29日 (月)

『容疑者Xの献身』

東野圭吾『容疑者Xの献身』(文藝春秋)を読む。第134回直木賞を受賞したそうです。ふーん。
探偵ガリレオは、東野圭吾の小説のシリーズで読んだことがなく、ドラマをみていただけ。福山くんのイメージで読む。天才物理学者 湯川先生は捜査には、何も興味がないはずなのになどドラマで前提条件がいろいろ頭に入っていたので読みやすい。テレビで映画もみていたので映像が先に入ってしまっていました。映像でみるよりも、文章の方が、石神の仕掛けた命がけのトリックへの思いが伝わった。得するためにしたことではない。みかえり求めない想いは神仏のほどこしのようで、こういう形の愛情がこの設定を作りえたのかと迫るものがあった。
「人に解けない問題を作るのと、その問題を解くのとでは、どちらが難しいか」という問いかけや、天才物理学者の湯川と天才数学者の石神の、相手を認めるが故に譲れなかったり葛藤したりする部分がよかった。現実の残酷さが。
映像をみる前に読めばよかったなぁ。

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2013年7月28日 (日)

舟を編む

『舟を編む』は、映画もみました。5月ころ。覚書。
三浦しをんの小説『舟を編む』を、石井裕也監督が実写映画化。小説と映画は、違う。視点が違って、これも面白かった。松田龍平の馬締光也の没頭ぶりがすてきでした。あんなにまっすぐで朴訥で。かみあわないのだけど、ほおっておけない。芯の強さがかっこいい。オダジョーの西岡が秀逸。泣けた。調子よくて、軽くって。あの軽さは、想像を越えていて、参ったと気分よくなる。西岡がみつけた自分らしさに涙がでた。かっこいいよ、西岡。 みんな違ってみんないい。みすずかっ。
映画館でパンフレットを買いました。紙質のめくりを確認できるしくみになっていて、読むところが沢山あり、なかなかです。
あーいい作品でした。

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2013年7月27日 (土)

祝・10周年 花火大会

学友達との集い。しかも、友人宅で隅田川の花火をみながら。なんて贅沢なのでしょう。
残念ながら途中で中止になってしまいましたが、こちらは快適な家の中にいたので浅草の街にいる見物客を心配する余裕がありました。涼しい家の中で早めに宴会を開始。ドーンと花火の上がる音に屋上へ。30分くらいキレイな花火を楽しみました。本物は音も良く、美しい。一緒にスカイツリーも見えるなんて最高ねとビール片手に大満足。急に空気がひんやりしてきたと思ったら、雨が降り始めました。
10年前にスクーリングで出あった仲間は、伴侶を得 家族をつくっていました。おや私は?あったかくて、楽しかった。ニコニコしっぱなしでした。ダラーっとしながら食べたり飲んだり花火をみたり。子供らがちょろちょろして。いい風景です。もはや、親戚のようです。収集した美術品をみせてもらったり。いい仲間ができてよかった。

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歌舞伎鑑賞教室

地元に時蔵さんが来てくださる。当日券があるかなと思い青少年ホールにいってみました。開演2分前に到着。3列目のはしっこの席がポツンとのこっていたので購入。すべりこむ。
最初に、萬太郎くんと黒子ちゃんの「歌舞伎のみかた」。着ぐるみ相手でも、丁寧で礼儀正しくておかしかった。ザ優等生。動きの型がきれいで(ぴんとこなを見た後なので特に思う)、さすが小さなころからお稽古づけの御曹司は違うなと思う。なにより品がある。きまじめなのが、キュートでした。
休憩の後、芦屋道満大内鑑。葛の葉。なんと、時蔵さん初役だそうです。時蔵さんにも初役のものがまだあるのですね。保名の秀調さんも初役とか。そんな感じはみじんもなく、情に厚いお2人でした。子供や保名との別れが身をきられるように辛くてという気持ちがすごく伝わり、ホロリとしました。秀調さんの保名は人でも獣でも関係ないと信田の森に、女房葛の葉を追っていく。そこもよかった。曲書きで魁春さんのことをちょっと思いだす。 童子がやけにまとわりついて、ぐずるからと曲書きになっていく過程がとても素直に感じることができました。温かくていい葛の葉でした。
早変わりに指を差して今変わったと楽しむおばさま達が、童子を保名に預け飛び去っていく女房葛の葉を見送りハンカチを出して眼を抑えていました。横浜でも東京にいかず、身近で安価で昼間の短い時間でこんなにいいものが鑑賞できるので、もうちょっとうまいこと宣伝できないものかしらと考えました。横浜駅にポスター貼るとか。広報活動を考えながら帰路につきました。今年は、お休みの日が含まれていたので、みることができてよかった。

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2013年7月26日 (金)

第63回野村狂言座

宝生能楽堂へ。 第63回野村狂言座をみてきました。
解説は、石田師。余裕のある解説。年代によって異なる解説を聞くのも楽しみの一つです。解説は、聞くも聞かぬも自由なのでその間に来た方は、遅刻ではありませんよという説明がいつも親切だなぁと思う。今日の演目は、若手、中堅と老練と異なった味わいを楽しめることや、武悪の面が照らすことにより表情が異なること、面というつながりあることと、一つ一つの演目だけでなく、本日の演目の流れという見方の紹介もあり流石だなあぁと思う。
最初に、清水。裕基くんの太郎冠者に、萬斎師の主。まずは大きくなっていてびっくり。もう少年でなく青年です。声がわりの時分でしょうか。脇正面から観ていたので、見返る角度がきちんとしていることがよくわかりました。主が脅す姿勢やキレのよさの迫力も堪能。
続いて朝比奈。高野師の閻魔大王が翻弄さんれる様が、軽やかで愉快でした。どっしりとした深田師の朝比奈との対照が際立ちました。謡の部分がよかった。
最後に、連歌盗人。今までに何度も見ていたであろうに、今まで何をみてきたのでしょう。味わいのあるなんていい演目なのでしょうとほれぼれしました。狂言の世界のよさが沢山詰まっていて、いいものをみたなぁと強く思う。万作師と萬斎師が、連歌の会の当番にあたったが手元が不如意なので務められそうにない。よそへ、挨拶なしで入りお借りしてこようと思う。のこぎりで垣を切って侵入するなど、基本的な動作も 沢山織り込まれていて、一つ一つの動作の美しさも堪能。しのびこんでいるのに、この句に添え発句をしよと一ひねり、二ひねりしていて見つかってしまう。誠に憎めない様がとてもよかった。見つけてしまう石田師も大人物でした。
男衆が連歌というものに夢中になり、季節を愛で、いい言葉をひねりだしたい願う。そういうことが道楽である時代を感じることもできるし、富める者が風流な心を知りこれを持っていき会をひらきなさいという粋な計らいをする。狂言は人の失敗をおもしろおかしく表しているようで、その根底にきちんと季節を楽しむ会や行事がみえる。今は、便利になったけれど大切なものをなくしちゃったなぁとちょっと反省。おおらかで、のんびりした空気感がすばらしかった。

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2013年7月25日 (木)

『舟を編む』

読んだのは5月ころかな。覚書。
三浦しをん『舟を編む』(光文社)を読む。ああ、いい本だ。どうして今まで読まなかったのだろうと悔みたくなるほど、私の心に響く本でした。2012年本屋大賞受賞作。
辞書を大切にしようと心に決めた。検索で調べるだけではなく、辞書のページを繰ろう。便利なものを否定するつもりはないけれども。辞書で調べることにより、出会うものも大切にしよう。
辞書を編纂することの大変さが、ずしずしと響く。辞書というものは、何十年もかけて作られるのかと驚いた。辞書に間違いがあってはならない。辞書に書いてあることイコール正解なのだから。辞書の担う重責がよくわかった。辞書ってすごい。
「言葉」が好きで、「言葉」の力を感じ、「言葉」の奥深さにはいつまでも驚かされる。そんな松本先生の、ひたむきな人生がまぶしかった。人生に成功も失敗もないと思った。今までのの言葉を大切にする一方、新しい若者が口にする流行言葉もまじめに調査する。言葉に魅了された先生の熱が、しずかにけれどもしっかりと根をはって広がっていく。一生をかけて手がける大きな何かをもった人と、一緒にやり遂げる喜び。
古風なもの・ことがとても好きなので、変人として出版社で その存在を持て余されていた馬締光也が、持ち前のコツコツで編纂室になくてはならない存在になっている。浮世離れした青年は 室のみんなから愛される。世渡りのうまい同期の西岡がよかった。人としてのあせりとかよくわかる。そして、ちゃんと芯のある男になっていく。自分のやり方をみつけることのできた彼らの仕事っぷりに魅せられた。
とんでもなく いい本だとしびれた。両親にすすめました。2人共読んで、ほぉーっと感心してました。押しつけてでもすすめたくなる。熱さがうつる。そんな本。

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2013年7月24日 (水)

『江戸川乱歩全集第9巻 黒蜥蜴』

ビブリア古書堂の事件手帖4を読んで、子供のころよく読んだ乱歩が読みたくなった。小学生の頃に学校の図書館で片っぱしから読んでいた全集は、こんな世界だったのね。
光文社文庫版『江戸川乱歩全集第9巻 黒蜥蜴』を読む。全30巻の全集。収録されているのは、黒い虹・黒蜥蜴・人間豹・石榴。昭和9年に発表された作品。乱歩は40歳だったそうです。 古びたところと、古びてもなおゆるぎないものがよくわかった。残るものの底力を感じました。
冒頭の『黒い虹』。ついに殺されてしまったというところで、おしまい。他の推理作家たちとのリレー小説の1回目を担当したのが乱歩だそうです。ええっ。これでおしまいですか。全集なので、作品を読むことができるということが重要なのですね。
つづいて、『黒蜥蜴』。三島由紀夫や、三輪明宏(丸山明宏)のような美の探求者が惹かれるのがよくわかる。決して高尚でなく、通俗的。一貫とした耽美な世界がある。おぞましいけど。怖いけどみてしまうというひきつけ方。おどろかしでなく。
最後の『石榴』の世界がよかった。
『人間豹』は、すざましかった。あんな通俗的な設定なのに、怖い。読んでいる間中ずっと、なんでこれを歌舞伎化?と?が頭の中にどんどん増えていった。国立劇場でみました。記憶に残っているのは、染五郎さんがうれしそうにサルティンバンコみたいな宙乗りしていたこと。そして、翫雀さんが福助さんに「きれいだよ」という言い方がすばらしく 石田純一のように気分よくさせることのできる男性だなぁと大注目したこだけです。読んでみて、改めて歌舞伎化について、したことと仕上がりに?が増えました。
注釈も面白く、初版から桃源社版までの各版のテキスト比較もあった。解説までも、読み応えたっぷり。乱歩すごかった。本当はパノラマ島奇譚が読みたかった。乱歩は濃厚すぎてちょっとくたびれたので、しばし間をあけようと思う。

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2013年7月23日 (火)

『四畳半王国見聞録』

森見 登美彦『四畳半王国見聞録』(新潮文庫)を読む。 「ついに証明した! 俺にはやはり恋人がいた!」という帯が面白すぎた。帯ほどに、ひきこまれなかった。面白いか面白くないかといわれたら面白いけど。うーむ。なぜでしょう。なんかぱっとしない毎日なんだけど、地味じゃない暮らし。「大日本凡人會」と称するほど凡人でない輩。頭脳の高人の高尚な自嘲は、楽しめる。別世界すぎて、かつ技巧的な妄想には近しいものを感る。少しおいて読みなおしてみよう。

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2013年7月22日 (月)

『四畳半神話大系』

『四畳半王国見聞録』を本屋さんで発見。まず家にある森見 登美彦『四畳半神話大系』(角川)を再読。
何回読んでも面白い。頭の中の世界と現実社会は違うってことは、どこにでも誰にでもあえはまる。なんともさえない こんなはずじゃなかった話を、繰返し語られ、かつそこがジワジワとしみてくる。言葉がうまいからだなぁ。そして、起承転結のみごとさ。1話づつが、4つ重なることによりみごとに不毛で愛すべき毎日がまとまる。決まりどころで、同じフレーズがでてくるたびにニヤっとしてしまう。やられた。うまいなぁ。私も日本人なのに、もっとこんな風に日本語を使いたい。
黒髪の乙女という特別な存在がいい。孤高の乙女・明石さんにあこがれる。

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2013年7月21日 (日)

『ワカコ酒』

選挙にいってきました。NHKの出口調査をはじめてみました。調査されなかったけど。

おさるに借りた、兵衛女子今夜も酒場でひとり酒 漫画を読む。新久千映の『ワカコ酒』(徳間書店)。うまい料理とそれにあったお酒と一人で楽しみ、さらっと帰る。ほぼ一品勝負。おいしいってことを、理屈っぽくなく伝えるよい本でした。
おいしいものを食べて、おいしいものをのんでさっと帰る。村崎ワカコ26才、孤高なのでなく、味わうために一人。かっこいい。&おいしそう。

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2013年7月20日 (土)

七月花形歌舞伎 東海道四谷怪談

歌舞伎座夜の部をみてきました。3階最前列より鑑賞。勘三郎さんのことを何度も何度も思いだしてしまいました。
通しでたっぷり。歌舞伎座では30年ぶりという蛍狩の場もありました。菊之助さんも染五郎さんもうまいのだけれども、なんだか空間が違う。今まで目立つ場が、さらっと感じる。メリハリというものは、再演を重ねてできあがっていくものなのかもしれません。これは、難しい芝居だったのだなぁと改めて感じました。髪梳きの場面は、丁寧でしっかり演じています。心情もわかります。でも、ずーっと緊迫していて、くたびれました。宅悦の市蔵さんは、さすが。うまく場を運び、いい空気をつくります。染五郎さんの民谷伊右衛門は、人出なし感がよかった。何も考えず人を切り気持ちもわからない。色悪らしかった。松緑さんはすっきりしたので直助権兵衛の動きがきれいでした。足の運びとか。台詞の張りが同じように感じるところがもったいない。菊之助さんの与茂七は、すっきりとして格好よかった。お岩と小仏小平は、2役演じる面白見があると思うのだけれども、佐藤与茂七が出ることによって今回は人物がわかりにくく感じた。私は知っていいるからわかるけれど、ここすっきりしないなぁと思った。芯の役者が何役も演じることについて、いろいろと考える7月でした。 あの長丁場は、きっちりしっかり演じ3役をきちんと演じ分けた菊之助さん熱演は素晴らしかった。なのに、もうひとつしっくりこない。勘三郎さんのお岩は、広い舞台に一人だけでありがたそうに徹底的に薬を飲み、その先のことを知っている我々のあわれを誘う。ああ、あわれと思わせるものが足りなかったのかも知れない。この先、最演を重ねきっと手にすると思う。 勘三郎さんの舞台がみたいなぁとしんみりする。
終演後、おさるとプロントで一杯飲んで帰宅。

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大妖怪展 再び

おさると歌舞伎鑑賞。菊之助さんのお岩さんを観るのであります。
その前に、日本橋の三井記念美術館へ。「大妖怪展~鬼と妖怪そしてゲゲゲ~」をみてきました。LOVE妖怪。横須賀美術館でも、横浜そごうの美術館でも妖怪展を開催らしい。夏は妖怪。
妖怪のあとは、千疋屋のフルーツソフト。今週はレモンでした。

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2013年7月19日 (金)

『下町ロケット』

池井戸潤『下町ロケット』(小学館)を読む。(読んだのは5月だけど。)この本好き!
冒頭で、佃航平が宇宙工学研究の道を進み、巨額な費用のかかる打ち上げ実験が失敗する。
次の章では、大田区で、実家の中小企業「佃製作所」を継いでいる。大田区といえば、中小企業だけどその技は世界にひけをとらない技術集団というイメージ。その時点で、佃製作所贔屓に本を読み進めてしまう。突然の大手企業が、取引停止するという。さらに競合の大手企業が、特許侵害で訴えてくる。大企業は、上の方針であっちへこっちへと意見をひるがえす。その上、景気がどうだの、うちも大変だなどと上から目線で勝手なことを言う。会社は倒産の危機に瀕する。まったく、大手のすることといったら。憤慨したり応援したりとぐんぐん読む。
日本のものづくりを担ってきた技術を持つ職人の働く町工場。負けない技術があれば、町工場に怖いものはないのだ。そうあって欲しい。社内の派閥だのなんだのくだらないものかかわりのない、職人集団は そんな権力を跳ね飛ばしてほしい。そういうものであって欲しい、この世の中は。
けれども、危機はそんな佃製作所の社内にも潜んでいる。何度ももうダメだと思い、長いものに巻かれるしかないのかとあきらそうになり(読んでいるだけですが)、それでも難局に立ち向かうことで、そのギリギリのところで心に跳ね返り、独りまた一人と、真剣に仕事とは・会社とは・ひいては生きることを考えていく。盛り上がってくると、すごいパワーが出る。そこに乗りそびれた人の醒めた感じもちょっとわかる。卑怯な手をつかう大企業(←悪の権化のような気すらしてきます)だからこそ、みせなければならない意地を、プライドをとりもどす。少しづつ仲間が、理解者が増えていく様子にも感動しました。いい本でした。
第145回直木賞受賞作品だそうです。

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土用の入り

130224_132522停滞しておりました。小休止を終了します。あれこれと またちょこちょこつけていこうと思います。さかのぼって、いくつか記載してみた。普通に元気に暮らそう。
今日は、土用の入りだそうです。うなぎ食べたい。

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2013年7月15日 (月)

七月花形歌舞伎 骨寄せの岩藤

歌舞伎座昼の部をみてきました。3階Bで鑑賞。あいかわらず鯛焼き人気のすごいこと。
通し狂言「加賀見山再岩藤 骨寄せの岩藤」。以前、歌舞伎座で加賀見山をみたような。二代目尾上になる経緯のくだりをみた覚えがあります。玉三郎さんの尾上が自刃たままお屋敷にもどっていたのだとは、ヒエーと驚いたことや、尾上が亡くなったときに屏風を逆さにして、その上に愛用のなぎなた置いたことが印象的でした。逆さにするのは、芝居でよくみる作法ですが、その上になぎなたを置くことの意味を調べようと思っていたことを、久しぶりにおもいだしました。あれは鏡山旧錦絵。主人思いの尾上の召使い、お初は菊之助さんでした(たしか)。このくだりをわかっていると、今回の話も腑に落ちるのですが 話が飛躍しすぎで少々結びつかないかも。
中村座でもみました。確かあの時は、勘三郎さんになる前 勘九郎さんだったような。
さて、今月の歌舞伎の加賀見山。松緑さんはすっきりほっそりし、岩藤もきれいでした。忠義に厚いのに、陰謀により報われない又助がよく似合っていました。松緑・染五郎・菊之助と軸になる3人は2役づつ。染五郎さんは多賀家・当主大領。妻が見舞にきても顔をみたくないと追い返す。側室のお柳の方にデレデレ。こんな主人のためなんて、このお家の人は尽くしがいがないなぁ。そんな当主がよく似合っていました。 菊之助さんは、実はお家横領を狙う側室のお柳の方(悪)と、二代目尾上(正義)。普段なら正義の人がぴったりのはずなのに、したたかさが映えていました。なんだが、したたかな人にみえるわ。
音羽屋型の上演の今回は、あまりお家騒動を感じませんでした。
側室を誤って正妻を手にかけてしまう又助。一途な故にあわれであった。又助の妹おつゆの梅枝くん。我が身を犠牲にし、兄の主である求女につくす。(そこに恋もあるからだけど。)私を売ったお金で高価なお薬を買って下さい。実にけなげである。 又助の弟、盲目の志賀市がさらに涙をさそう。玉太郎くんは、子供っぽさがあって本当にいい。 盲目故に、近所の子供たちに虐められる。目が見えぬから虐めるのだと残酷なことを言う。志賀市は、くやしがる。その力がいい。兄に悔しいと泣きすがる。ひきこもってる場合じゃない。しっかりかせぎ、家の役にも立つ。そんな妹・弟がいながらも、又助は自分が手にかけたのは正妻である梅の方(壱太郎くん)と事の次第を知りに、切腹という道を選ぶ。「お疑いは晴れましたか」という科白が効いていた。 
場面場面では、一途さが際立つのにの話の展開が大ざっぱなところがあるので、のってきた気持ちの波がくずれ もったいない。
梅の方の壱太郎くんと花園姫の右近くん。ちょっとしか出ない。もったいない。ちょっとでも立派でした。花房求女の松也くん、よく似合っていました。望月弾正は愛之助さん。悪役。権力をもち、人を操りなんとも思わない。立派に悪かった。
骸骨から蘇った岩藤が、桜満開の上空を散歩する。急に華やかになる。空中散歩の具合はとてもよかったが、岩藤が唐突にでてきたようで、やっぱりもったいない。
三代目猿之助さんが、岩藤、又助、弾正、大領、梅の方、帯刀、伊達平の7役早替りという演出をされている。猿之助を魅せる歌舞伎という新しいジャンルを作ったと思う。が、相当の求心力がないと難しいと思う。
2役とか早替りという手法で、座頭役者がひっぱっていく魅力もあるでしょうか、たまには1役づつで 全体の進行のわかりやすさという点を重視した話というものもあっていいのではないかなぁと考える。その方が、個々の存在も濃く残ると思う。

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2013年7月13日 (土)

夏きもの展

130713_120820_2小倉充子さんの個展にいってきました。今回は今年の夏の最後のしめくくり。新作絵羽夏きものをみるのを楽しみに向かいました。
高校時代のテニス部の部長を誘ってみたところ快く了承。一緒にいってきました。やる気に満ちた部長と、ぼんやり部員。高校時代には、一緒に出かけるなんて考えられませんでした。年を重ねるのもよいものです。
小倉さんのプロフィールに、「型染作家というより絵師といいたいほど、」と書かれていますが、本当にそうだなぁ。ぱっと見てまずかっこいい。そして、よーく図柄を眺めると粋な仕掛けがみえてきて、うなっちゃう。いいなぁ。今回の絵羽夏きものでは、鷲づかみに心が鷲づかみされました。これを着る方は幸せものだなぁ。
会場になっていたのは、築地のうおがし銘茶。はじめて足を踏み入れましたが、ここも素敵なところでした。最上階の5階での展示でしたが、階段を含む全館に小倉さんのいろいろな物が展示されており 丸ごと楽しみました。お茶の飲み比べラリーも参加。静岡か宇治か八女か鹿児島か投票です。それぞれ提供される器もいい。付け合わせのお菓子もおいしい。真剣に飲んできました。あいまに冷たいお茶や富士山を模したはんぺんパニーニも登場。美味しかった。
今年の小倉さんの展示もおしまいかな。今年もおいかけてあちこちいきました。開催場所はどこも素敵なところで、いろいろいい所があるのだなぁとおもいました。
・日本橋三越本店「三越のゆかた ~江戸ゆかたフェア~」展
制作された三越オリジナル注染ゆかた、よかったなぁ。よくみると日本橋とか浅草とか東京のあちこちを発見。
・ギャラリースペースしあん「近江 新之助上布とその仲間たち」展
ここも素敵なギャラリーでした。おさると一緒に。新之助上布に小倉さんが染めた帯揚げを入手しました。非常に重宝しています。
・横浜三溪園「-表現する素材-日本の夏じたく」展
地元横浜。両親といってきました。普段は入ることのできない鶴翔閣で展示。建物も御庭もすてきでした。他の出品のものもいいものばかり。あれもこれも欲しくなりました。両親と訪れていなかったら散財していた予感。 
・うおがし銘茶「小倉充子 夏きもの」展
毎年、すこしづつてぬぐいも集まってきました。一人で訪れたり、友と同行したり。楽しかったなぁ。
会場には、よし町の冷やし中華の型彫りも飾られていました。ここの冷やし中華は美味しいと教えていただき、お昼に食べてきました。絶品でした。「ビールとしゅうまい」とオーダーしているサラリーマンのお客さんがいました。その組み合わせもいいなぁ。夜にもいてみたい。店頭には、小倉さんの「冷やし中華はじめました」の のれんが。これこれ!お店ののれんをみて話をしていると、お店の方がでてきて少し立ち話をしました。私が八女茶に投票した話を聞いていらしたそうです。こちらでは鹿児島押しだったそうです。楽しさが広がりました。

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フィリップ ヴァレリー

友人と散策の一日。
資生堂のザ・ギンザをのぞいたり。教文館の絵本コーナーでは、懐かしの絵本紹介しあったり。渋いかるたをみたり。文豪てぬぐいを入手しました。
シャネルのギャラリーにもいってきました。CHANEL GINZA BUILDINGFLOOR GUIDECHANEL NEXUS HALLFAÇADEACCESSCONTACT。フィリップ ヴァレリーの作品を展示していました。
1998年に、シルクロードを踏破したときのもの。約2年間をかけて16カ国を歩いてきたヴァレリーが各地で眼にした世界。1998年なんてごく最近のような気がしましたが、携帯電話の普及もまだと書かれており驚く。携帯電話どことろか、便利とされる文明の影のない世界。グルジア、アルメニア、イラン、ウズベキスタン、タジキスタン、アフガニスタンなどの写真が特に印象深かった。

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大妖怪展~鬼と妖怪そしてゲゲゲ~

友人と散策の一日のしめくくりに、日本橋の三井記念美術館へ。「大妖怪展~鬼と妖怪そしてゲゲゲ~」をみてきました。友をあっちこっちひきまわしたので、10時に集合したのに見学時間は1時間も残っていませんでした。おおあわてで鑑賞。
絵巻・浮世絵などに、登場する妖怪はゆっくりみましたが、能面と比較に展示されているところはゆっくり読むことができませんでした。面白そうなので、後日じっくりみにいってみましょう。絵巻での、いろいろな妖怪の紹介が面白かった。最後に、現代の妖怪を代表する水木しげる氏の描く妖怪。先ほど浮世絵でみたものが水木しげるの手にかかるとこうなると比べてみると面白そう(時間切れ)売店もみたいし。せっかく三井記念美術館の会員になったので、何度か足をはこび楽しむ予定。
千疋屋のフルーツソフト(今週はアップルマンゴー)も楽しむ。さすが千疋屋。歩き回って足がジンジンしました。あそんだー。

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2013年7月12日 (金)

美味涼風

暑い。言っても仕方のないことですが。おさるに、是非つれていきたかったというお店につれていってもらう。若い女子一人で切り盛りしているカウンターだけのお店。とびっきり美味しいという話をきき、期待に胸を膨らませる。どんなに期待してもそれを上まわる美味しいさでした。にっこり。お酒もね、料理もね、おいしい。器もいちいち いいの。楽しいし、美味しいし、ごきげん。いい暑気払いになりました。

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2013年7月10日 (水)

盲導犬

シアターコクーンに、「盲導犬」を観に行った。古田新太・宮沢りえが唐十郎の「盲導犬」を演じると知り、どうしてもみたかった。
伝説の小劇場で上演された伝説の舞台それが、盲導犬。というぐらいの知識しかなかった。桃井かおり・木村拓哉での舞台もあったようだぐらいの。
わかったことは、とにもかくにも ものすごく驚かれた作品だったであろうこと。
なんだか訳がわからず、なんだかものすごい。当時、この作品をみたら、どんなにびっくりしたことだろうと思った。今、驚いたことよりも。
今は、身近でごくありふれた毎日の、雰囲気のような気配のようなニュアンスの作品。もしくは感覚的な現代アートの要素の強い作品。極端なものが多い様に思う。理解しにくい、解説の必要なアートが多いのでこの手のびっくりは知らないものでもない。
初演は、1973年。この時代にどう映ったかとみながら考えた。
ともすれば、おいていかれそうな内容だが古田新太 宮沢りえという存在感がすごかった。小出恵介もがんばっていた。今どきフーテンの少年というわれてもわかりにくいが、冷めている若者とは異なる根のない若者っぷりがよかった。 盲導犬をつれた盲人がぞろぞろと出てくる冒頭。盲導犬なんて犬は存在しない。盲人が犬をつれていて、はじめてその犬は盲導犬になる。すりこみのように繰返されるセリフ。 そこに一人残る盲人。新太ちんが発する言葉は狂気を感じた。あかないのロッカーの鍵穴につまった爪を燃やす女、銀杏が出てくる。りえちゃんもまた狂気を感じた。ばけいちょうって泉鏡花の化銀杏?とか、いろんなことがわからなく、混沌としていたけどあきなかった。くたびれたけど。銀杏の初恋の人・タダハルの小久保寿人さんも、変に静かな迫力があった。少ない人数で煮詰まった舞台だった。犬の胴輪をはめて女を盲導犬にするとか、みてはいけないものの連続。何と何が対立しているのかわかないまま、常に争いがあるようでした。
現代において、これが伝説になるかどうかわからないが、なんだかものすごいものをみたという迫力があった。そういう形で心に残るのはすごいと思った。
澁澤龍彦の『犬狼都市』を読むべきだろうか。唐十郎ってすごい。

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2013年7月 6日 (土)

成田屋

團十郎を偲ぶ会に出席してきました。一人で出席したのですが、同じテーブルの成田屋贔屓の方々がおだやかで優しい方々でしたので、より温かい気持ちになりました。
成田屋贔屓連中の集まり。平服でどうぞという言葉をうのみにはしませんでしたが、みなさまの服装があまりにもきちんとしているのでちょっと後づさりぎみになる。緊張しながら、会場へ。一人でも、両隣の方が話題にいれてくださったり、お向かいの方と泣けちゃいますねと言ったり。初等部のころの團さまを御存じの方が、いろいろお話をして下さってとても楽しかった。
ぼたんさんの撮った闘病中のビデオなど、在りし日の團さまの姿をみる。お元気な時や病気と戦っている時、御家族に向けられた優しくユーモアのある姿をみてニコニコし、現実を思いだし悲しくなる。闘病中の様子を日誌として撮り続けることに決めた理由のひとつに、カメラをむけると その先の映像をみる人のことに想いをよせ、きちんとした姿をみせるからだという ぼたんさんの言葉が印象的でした。それを引き出した司会の安住さんは、プロだなと思った。きちんとした姿だけでなく、そこにはユーモアも感じますねと返した言葉に、やっぱり團さまは大きな男だなぁと思い胸があつくなりました。成田屋一門、一体となりがんばりますという姿がみえました。応援します。
いい会でした。

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