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2013年7月10日 (水)

盲導犬

シアターコクーンに、「盲導犬」を観に行った。古田新太・宮沢りえが唐十郎の「盲導犬」を演じると知り、どうしてもみたかった。
伝説の小劇場で上演された伝説の舞台それが、盲導犬。というぐらいの知識しかなかった。桃井かおり・木村拓哉での舞台もあったようだぐらいの。
わかったことは、とにもかくにも ものすごく驚かれた作品だったであろうこと。
なんだか訳がわからず、なんだかものすごい。当時、この作品をみたら、どんなにびっくりしたことだろうと思った。今、驚いたことよりも。
今は、身近でごくありふれた毎日の、雰囲気のような気配のようなニュアンスの作品。もしくは感覚的な現代アートの要素の強い作品。極端なものが多い様に思う。理解しにくい、解説の必要なアートが多いのでこの手のびっくりは知らないものでもない。
初演は、1973年。この時代にどう映ったかとみながら考えた。
ともすれば、おいていかれそうな内容だが古田新太 宮沢りえという存在感がすごかった。小出恵介もがんばっていた。今どきフーテンの少年というわれてもわかりにくいが、冷めている若者とは異なる根のない若者っぷりがよかった。 盲導犬をつれた盲人がぞろぞろと出てくる冒頭。盲導犬なんて犬は存在しない。盲人が犬をつれていて、はじめてその犬は盲導犬になる。すりこみのように繰返されるセリフ。 そこに一人残る盲人。新太ちんが発する言葉は狂気を感じた。あかないのロッカーの鍵穴につまった爪を燃やす女、銀杏が出てくる。りえちゃんもまた狂気を感じた。ばけいちょうって泉鏡花の化銀杏?とか、いろんなことがわからなく、混沌としていたけどあきなかった。くたびれたけど。銀杏の初恋の人・タダハルの小久保寿人さんも、変に静かな迫力があった。少ない人数で煮詰まった舞台だった。犬の胴輪をはめて女を盲導犬にするとか、みてはいけないものの連続。何と何が対立しているのかわかないまま、常に争いがあるようでした。
現代において、これが伝説になるかどうかわからないが、なんだかものすごいものをみたという迫力があった。そういう形で心に残るのはすごいと思った。
澁澤龍彦の『犬狼都市』を読むべきだろうか。唐十郎ってすごい。

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