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2013年9月 1日 (日)

九月花形歌舞伎

初日の歌舞伎座。なのに全く心が晴れない。のっぴきならない。歌舞伎をみていても仕事の不安がちらついて集中できない。おかしい。歌舞伎座に行くのをやめてしまおうかなぁと私が思うなんて。
変な心のまま、歌舞伎座へ。こんな日に昼夜鑑賞。3階から。
昼の部は、通し狂言。 新薄雪物語は、以前大御所での舞台をみた。合腹の最後にはじめて、陰腹を切っまま来ていたの えーと驚き味わうということができていなかった。ただ、きれぎれにとても印象深い場面があった。
今回は、話を踏まえて観ていたのでたっぷりと味わうことができた。正直若手でここまで世界が作れるとは思わなかった。幕開けの花見の華やかさ。これぞ歌舞伎です。助六に匹敵するくらい豪華な場だと思う。優雅さがありました。七くんの腰元 籬が達者でした。梅枝くんの薄雪姫は別世界の姫でしたし、勘九郎ちゃんの左衛門は優雅でおっとりしていました。すーっと世界に入っていくことができました。愛之助さんの妻平は奴らしさがよかった。しかしみんなうまいなぁ。
花見では秋月大膳の海老蔵さん。悪そうでした。自分の手を汚さず動かしそう。詮議では一転 葛城民部に。急に善人に。それが歌舞伎ってもんですけど調子がいいなぁ。犯人を探そうったってさっきの場で自分じゃないですかと。古典の方がいい。しかも自分だけが目立つ役でないもの。これは大きいお役ですが。こういうをしっかりつとめて下さい。お願いします。高調子が少々気になる。同世代ががんばってしっかり舞台を作っていこうとしている月に、一緒に出ているのをみることができてよかった。
詮議の場で、松緑さんと染五郎さんが登場。父親という設定はどうなのであろうと思いましたが、違和感がなかった。抑えて、動きが少ないなかちゃんと肝を感じました。松ヶ枝の吉弥さんの存在が大きい。
最後に広間・合腹。やっと菊之助さん登場。この場がとてもよかった。花形すごい。子を思い家を思い、家族を思う。その気持ちに涙がでました。でかした花形。
最後の演目は、吉原雀。すばらしかったけどどーんと重く切なくなった心をパーっと明るくする演目。鳥売りの男・女に 勘九郎・七之助。私、こんなにこの演目が面白かったのははじめてです。こんなに情景が浮かぶのもはじめて。すばらしい。どうやらすっかり中村屋贔屓になってしまったもよう。あの兄弟ばかりみてしまいます。特に勘九郎ちゃん。すばらしい。
続いて夜。新開場記念 新作歌舞伎 新作 陰陽師。これは芝居のせいでなくて私のせいだと思うけど、ふと気がつくと日常の不安のことをチラチラと考えてしまいました。演舞場っぽい作品でした。新作の気負いが大きくてちょっと演劇ぽい。歌舞伎役者が演じるだけでなく、歌舞伎座でという意義も必要なのでは。悪くはないです。そうそう、立ち廻りがすごくよかった。歌舞伎らしかった。3階からみた方が全体の構成がきれいかもしれません。凝っているけど、凝り過ぎでなくいい立ち廻りでした。芝居が、ものものしすぎかな。初日なので少しづつよくなっていくかもしれません。悪くはないです。はい。

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