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2013年10月 4日 (金)

MIWA

歌舞伎を愛好するあまり、演劇から足が遠ざかっておりました。どちらもって訳にはいきません。お金も時間も。
久しぶりに芝居の切符をがんばって取ってみました。NODA MAPのMIWAをみてきました。どうやら、初日だったようです。
MIWAをみて魂がびっくりしました。
野田秀樹が、美輪明宏の芝居をやるらしいというだけで、期待指数がドーンと跳ね上がる。演じるのは宮沢りえちゃん。新太ちんも出演。となると、またドーンドーンと跳ね上がる。否が応でも高まる期待。NODA MAPって始まる前からハードルがあがりすぎて大変です。そんな中、芝居が進行する。男の子として生まれる。女の子と男の子は行き方が違う。戦争が起こる。キリシタンは敵国の教えになる。踏み絵。そういう、授業で習った「出来事」としてみていたことが身に降りかかることを一緒になって体験する。私達はみな、長崎には原爆が落ちることを知ってしまっている。日にちが台詞として発せられる。何が起こるか知ってしまっている中、胸をぎゅっとつかれるような瞬間がおとずれる。さっきまでと全く違う。たまたま、そこにいた人。いなかった人。運だなんて言葉でくくられたくない。こういう体験をしてきた人なんだ。知っていることと感じることは随分違う。
美しいものを愛すること。美しいものは女でなくても愛していい。戦争がやってきて暮らしてきたものを壊していく。自分でいられる歌をみつけたのに、歌う場所を奪われる。常に、戦うことを強いられ、平気な顔をして積み重ねていく。どうして?と思うこころ素直に自分に聞く。自分の中の自分に聞く。自分はりえちゃんであり新太ちんでもある。一人なのだけど、自分の中にももう一人いる。それが怪物になる。支配されるでも、支配するでもなく、自分の中にいる。そういう視点でみていくMIWAは、なんだか心の中の何かをぐさぐさと揺らされているようで大層びっくりした。
MIWAがこの世におりてこようとしているところから始まる。テンポよくすすむ半生は、志しの強さを感じ背筋が伸びたり 偏見に締め付けられたり一時も休まらない。それでも毅然とする姿に、「美輪さんは悩みなんてないですよね」と問われる。それに、「ええ、そうよ」と答えた姿が一番印象に残った。大変なことをしってもらったところでどうなるもんでもないのだ。あがき苦しみながらもまだ目指すものを見失わない強さに魂が驚いた。すごい芝居だった。

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