『R.P.G.』
『小暮写真館』がすこぶるすばらしかったので、宮部みゆきさんを読み返してみる。宮部みゆき『R.P.G.』(集英社文庫)だからってこの本じゃなかったかなと思ったけど。家族がありながら疑似家族を持つというところに、何かイヤなものを感じていたから。
インターネットの掲示板上で疑似家族を作っていた。父親役の人が殺される。犯人はだれかということよりも、別の怖さがあった。本当の世界じゃダメだという怖さ。理想的な受け答えをする両親と姉弟の家族。本当の家族がsれをみたらどう思うかという想像力がかけているという残酷さをつきつけたところが読み応えがあった。少年少女の世界感の狭さを描くのがうまいと思う。
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