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2014年2月 6日 (木)

『いとみち』

オリンピック開会式の前になぜ予選がはじまるの~?

越谷オサム『いとみち』(新潮文庫)。東北旅行してから読んだ本の覚書。青森駅の駅前の様子をみたばかりなので、いとにとっては、あそこが都会なのかとおおいに驚く。わかる町だとなんとなくうれしい。
青森といっても、青森駅まで列車でずいぶんかかるところに住む高校生の相馬いと。ちっこくて人見知りで泣き虫で濃厚すぎる津軽弁。思い切ってはじめたアルバイトはメイドカフェ。はずかしいだけでなく、津軽訛りのせいでおかえりなさいませすら言えない。「お、おがえりなさいませ、ごスずん様」。ああ初々しい。
ダメなんだけど勇気がないだけで、ちっこくてかわいい。実は津軽三味線のすご腕の持ち主。自分の持っているいいところなんて、ひとつもみつけられずおどおどばかりしている。でもそんな娘がここまで来た勇気と、ほっとけなさと、やっぱりちっこいかいわいらしさで、周りに手を差し伸べられる。がんばってがんばっていると、周りの人も実はすごくがんばっていることがみえてくる。なかなか良い青春小説でした。 じぶんの事を相馬さんとしか呼んでもらえなかったのが、いとっちと呼ばれるようになったときの飛び上がりたいようなくすぐったいようなうれしい感じを思い出す。これって若い時だけでなく、新しい世界にはいっていく時に何度も何度も感じるものだ。 
いとの祖母がすこぶる格好よかった。津軽三味線をかきならす。三味線から離れてしまった孫をじっと待つ。待っていられるのも強さだ。生き様が御手本になるようにしゃきっと生きていて、しかもかわいい。
やっぱりちっこくてかわいい娘はいいなぁ。(背が高いことを、気に入っているのだけれどね・・・)

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