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2014年3月 1日 (土)

『クロスファイア〈上〉』

2月はウカウカしないぞと思ったが、こんなもんじゃダメだった。3月は必死に。

宮部みゆき『クロスファイア〈上〉』(光文社文庫)を読む。「燔祭」は、クロスフィア序章であったらしい。念力放火能力を持つ青木淳子。否応なく持ってしまった自分の能力。このような奇特な能力を持って生れてしまったらどうするか。どう折り合っていくかを真剣に考えた青木淳子の行動を、ただ暴力とはだれも思わない。一途さがある故、落とし所がわからない。想像を超える残忍な行為のため殺された人がいる。残された家族を思う。法をうまくたちまわり、罰せられることのない人の仇をとるということで、この能力を活かす道を見つけた時、それは希望になることがよくわかる。
生活の中に納得のできないことがある時期に読むと、眉毛が焦げる程度のちょっとした発火くらいなら起こしてやりたい気がしてくる。能力を持つ怖さや哀しさがイヤという程伝わってきているのに。とどめをさすほどでない、軽いしかえしをしたいという気持ちはそこここにおちている。自分の中にもある。
読んでいるうちにいやになるほど残酷な描写もあるが、読む手をとめられない。〈下〉に続く。

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