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2014年4月 8日 (火)

アンディ・ウォーホル展 永遠の15分

プチ春休み。
森美術館へ行き、「アンディ・ウォーホル展 永遠の15分」をみてきました。ちょうど日曜美術館で取り上げたばかりだったので、より興味深くみる。
将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう。―アンディ・ウォーホル
ウォーホルの言葉に由来したという展示。展示がうまく、非常に面白かった。ウォーホルの代名詞というべきキャンベル・スープの本物は、いかしていました。本物は違う。ウォーホルっぽいものはちまたにあふれているが、最初に掲げるということの違いを感じる。ウォーホル自身、グラフィック・デザイナーから始め、成功を収めた後画家に転向する。キャンベルスープを商業デザインから作品に変えた。アイデアを何十ドルかで買い取ったことを公表しているし、自分のことを表面だけみてくれればそれが全てだという潔さがある。その感覚が面白い。ウォーホルの「ファクトリー」と呼ばれるアートスタジオを体験できるような空間を再現しているところが面白かった。壁や天井に貼られた印刷物という薄っぺらなものと、立体的なブリオの箱が混在していて面白い。内部が銀色。アルミホイルで装飾されていたそうだ。 《シルバー・ファクトリーで花の絵画を並べているアンディ・ウォーホル》という作品で、そこにウォーホルも存在している。一部であろうが、ほぼ原寸大の中にいる感覚が楽しい。うまい展示だと思った。
ウォーホルの作品にある死のイメージを知って、ウォーホルに興味を持つようになった。おしゃれできれいでポップなだけでないと。1960年代の絵画を中心にした「死と惨事」シリーズのコーナーを注意深くみた。事件現場の写真をまっとうでないルートで警察から手にいれたものを加工し、アートとして使用する。そこに冒涜でないかというような常識的の躊躇を感じない。ケネディが暗殺された直後のジャクリーヌ。謎の多い死をむかえた後のモンロー。そのタイミングで色のきれいな作品をぶつけてくる。そして美しい。
タイム・カプセルというコーナー。ウォーホルの「タイム・カプセル」は地面にうめるのでなく、ダンボール箱に保管していく。本や手紙やメモ、招待状、切りぬき。生活のあらゆるもの。ウォーホルの個展開催のための来日の折り、日本のものがつまった箱。その中身をダンボールで作ったケースに収められている。このケースがすこぶるよい。こんなケースで飾りたくなるほどいい。画一し、単色。その中にごちゃごちゃとお宝が並ぶ。昔平凡社からだされた美術のシリーズの本は、いまでも欲しい程のセンスのよさ。足袋も。このタイム・カプセルのコーナーの工夫もすばらしかった。
世界のセレブがずらり並ぶシルクスクリーンのコーナーは文句なしに楽しい。切り取り方がいい。1枚20万ドル、2枚セットで30万ドルとお金さえだせば請負ますという、金次第でどうにでもなるという俗物っぽい設定が 即物っぽいが、確かで確固たる個性がある。誰もがうらやましくなるセンスのある作品ができあがる。自分の家を持つ人生でなく、自分を描いた。ウォーホルの作品を持つ人生もいいのでは思う絶妙な値段設定。うなった。 ミック・ジャガーは、とりわけセンスよく、別の愛情を感じた。
商業デザイナー時代の作品から、ウォーホルを描いているので、アイデア勝負だけの人でなくうまいデザイン力を持つことがきちんとわかる。そのうえで展開するウォーホルの突飛な世界が面白かった。
鑑賞後、おなかがすいた わたくしとおさるは、キャンベルスープに思いをはせつつ歩く。いかした展示だから提供しているかも言っていたら「Andy Warhol Café」発見。52階   展望台 東京シティービュー内にありました。人工芝をひき、なかなか凝ったつくりのスペース。ウォーホルの焼き印入りのホットドックとキャンベルスープと飲み物のセットを食べてきました。Andy Warhol Caféには、ウォーホルが大阪万博に出展したという《レイン・マシン》というインスタレーションの再制作版がありました。ザーザー流れる音は滝というにはしつこ過ぎて面白かった。ずっと水の飛び散ったところを掃除しているスタッフもセットで作品といえるかも。
ここの売店は、久々に物欲に火が付きました。うまい商品を出すんです。買ったばかりの《マリリン・モンロー(マリリン)》のピンバッチをジャケットにつけて歩きました。
なかなか面白い展示でした。

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