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2014年4月26日 (土)

第15回よこはま万作・萬斎の会

横浜能楽堂で第15回よこはま「万作・萬斎の会」を観てきました。万作師により「狂言芸話」がお楽しみの会。今回のお話もニヤっとしたり、ほーっと思ったり。やはりこの会は特別です。
演目は、「武悪」と「鈍太郎」。萬斎師の鈍太郎。上京・下京の女に中村修一さんと内藤連さんというところに世代交代を感じました。憎らしい妻でなく、どっちもかわいらしかったです。
「武悪」は以前に何回かみたはずなのに。ちっともわかっていなかったようです。ドーンとせまってくるもののある武悪でした。今回もわかっているかどうかわかりませんが。1時間の大曲。みているだけでくたびれましたが、集中力がとぎれませんでした。怠け者の武悪を斬れという主は万作師。名乗りの迫力。何度も太郎冠者を呼び出す。あのジワジワと呼び出し続けるところの威圧感といったらなかった。見所からも音を出すなんてとんでもないと思うほど。主人の説得に失敗し、武悪を斬りにいく羽目になった太郎冠者は高野師。主への逆らえない様子と、気が重そうに道行をする様に、普段の演目との差がはっきりと出る。とうとう武悪を呼び出す。何も知らない武悪。必死に斬ろうとする太郎冠者。斬りかかっては、気がつかれためらい、困ったようなほっとしたようなでもやるしかないという緊張感。主の命を伝えると、では斬れと居直る武悪。ここに至るかけひきの様がすごかった。温度差がどちらも相手にひけをとらず互角で、そこに悪の要素があるべきなのかどうかはわからないけれど向き合う真剣さに魅せられた。
斬ったことにして逃がす太郎冠者。主に伝えると主は一笑いする。そのカラっとした笑いに驚いた。おかしいのでなく痛快というか底恐ろしいようなカラっとした鋭い笑い。均等な力の駆け引きをみた後、簡単に討ちくだいてしまうような笑いに驚いた。
主と太郎冠者yが武悪を弔ってやろうと参詣する途中、この地を離れる前にと参詣する武悪とはち合わせる。幽霊を出会ったことにする設定は狂言らしいが、笑う必要のない狂言の底力に圧倒されました。

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