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2014年5月18日 (日)

團菊祭 昼の部

1階から、じっくりとみてきました。舞台に近い贅沢を満喫。 若手も活躍している毛抜、巳之助くんは雰囲気がよくなりました。梅枝くんが手固くうまい。廣松くんが初々しくみえました。男寅くんがんばれ。團蔵さんの八剣玄蕃は、ザ悪役でした。左團次さんの毛抜はおおらかで、腰元や若衆に言い寄っては振られるところがぴったり。自然と笑いが起こるという魅力。後見の働きっぷりも見どころでした。左升さん、蔦之助さん、それと咲十郎さん。 勧進帳。菊之助さんの富樫が、ぐいぐいと問うてきて掛け合い感がでてきました。花道のすぐそばなので、出の四天王の声のよさにほれぼれしました。亀亀兄弟の声のよさは知っていましたが萬太郎くんもいい声。富樫が去り、打擲までして救おうとした弁慶に義経が手を差し出すところが温かく、立ち位置を替えただけで位の高さがでていました。弁慶さんは延年の舞が晴れやかでよかったです。花道で杖をドンとつく迫力がすごかった。打ち殺されるかと思いました。最後に六法で去っていくときの弁慶は、出の弁慶より年をとってみえました。毎日、命をかける思いで演じているのだなぁ。後見の右之助さんがキリっと頼もしかった。太刀持ちの福太郎くんも、丁寧でした。やっぱり、前でみると迫力があっていいなぁ。 最後は、魚屋宗五郎。本当にすばらしい。さすが。菊五郎さんの宗五郎。花道を沈んで入ってくる。気配を消し、しんみりする。酒がはいり、変わっていく様のしょうがない感じが見事。おはまに、もう一杯とせがむところ。もう、誰がいっても聞く気のないのみっぷり。あーいそう。仕方の無い人になっても、そこは江戸っこ。気のきいたことをいいます。飲んでいけない酒ならもってくんな、このおたふくめ。しょうがない人なのに笑っちゃう。よーくみていると、三吉が宗五郎とおはまの間に入り、もっていた酒桶を奪われ、見事に無駄のなく、そして理にかなった動きになっている。菊五郎・時蔵・橘太郎のみごとな間と動きとセリフで、ポンポンポンときれいにはまっていく。とこどどころで、 團蔵の繰り出す「おーい飲んでるよ」のセリフも効いていいる。うまい人たちの織りなす最高のコンビネーション。いい気分です。おなぎちゃんの梅枝くんは、そんななかに入っていて違和感なく達者でした。幹部に昇進した橘太郎さんの小奴三吉は、思ったことをすぐに口に出しちゃう軽さと若さと愛嬌がある。團菊祭にあたり、本物の芸をみせてもらいました。いい気分になる魚屋宗五郎でした。

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