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2014年7月 4日 (金)

『さいはての彼女』

またマハにもどる。原田マハ『さいはての彼女』 (角川文庫)を読む。
冒頭で、暴力的に猛烈な若手女性社長の鈴木涼香がいばりくさり暴れまくる。何ひとつ同意できず。転がるようにうまくいかない様子には、出てきたばかりなのに溜飲が下がる思いがした。
脇目もふらず一心に働き続け努力し続け、成果もあげてきたのになぜ!?と周りにあたりちらす。同様に他人に猛烈を求めうとまれる。恋も信頼していた秘書も無くす。みんな自分から去っていく。それでも南の島の完璧なバカンスを楽しもうとする。最高のものさえあればいいわと。
しかし、最後の仕事として秘書が手配したチケットは、雪深い極寒の北海道女満別だった。
ふるえながらもまだ、うまくいかないことをレンタカーにあたりちらしているところに、一人の少女と出会う。強い力の瞳を持つ少女が、手をひいてつれていってくれた世界は、ガチガチに凝り固まり、誰の言葉も耳にはいらなった鈴木涼香に響いた。自分のしてきたことを思い知らされることになる。人の事を一切気にせず戦ってきた。成果の為なら傷づけることが何だというのかと。でも、歯をくいしばって努力してきたことだけは間違いではない。根性はあるのだ。少女「なぎ」は、耳が聞こえない。だからこそ両親が一生懸命に与えてくれたものをしっかりうけとめ、一生懸命生きる。人の心に一生懸命語りかける。真剣だということはきちんと伝わるものだ。
なぎがくれたことを心に受け止めた女社長は、芯はかわらないがやり方を変えてみるtこができそうだ。
なぎに関わる女性達がちゃんと頑張っていこうと気が付く。文句ばかりいってたけど、与えてくれていたものがやっとみえてきたりする。もういいやとあきらめたり、後回しにせずに生きるってしんどいけど、理想だけど、でもいい。そうありたい。
短編集う。なぎの存在がしみ込んだころ読む、母のくだりがよかった。

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