梅若研能会
今年の初能楽堂鑑賞。観世能楽堂へ。梅若研能会の公演をみてきました。1月に能楽堂で翁を鑑賞。背筋がピンと伸びる気がします。新春を言祝ぎ、天下泰平を祈る。とかかれていました。ことほぎって中々使えません。 翁は梅若万三郎さん。翁というと重々しい一声というイメージがありましたが、きれいな声で清らかさを感じました。お孫さんの志長くんが千載。現代の子はヒョロっと背が高く腰の位置も高い。席から姿はみえませんでしたが、地謡がはじまると底から響くような落ち着いたいい声が聞こえてきました。能楽堂って素晴らしい。観世能楽堂は、松濤の地から銀座へ移転するそうです。このいい響きも持っていくことができるのかしらと思う。 三番叟は萬斎師。キレよく張りがある。お稽古の相方と並んで鑑賞。勢いがありきちんとコントロールされているねと言われ、なるほどと思う。強いエネルギーがあるが、飛び出してしまうようには感じられない。儀式性が高いところが、特に好き。美しかった。 休憩をはさみ文蔵。この曲は私みたことがあったかなぁ。万作師の語りがたっぷりあって素敵な曲でした。深田師の太郎冠者のとぼけた味わいもよかった。主に無断で都見物にでかけ叱られる。その時にご馳走なったものが思い出せない。主がよく語る中にあった名前のものだったのですが・・・という太郎冠者に、本格的に語りだす主もいい。万作師の語りはどんどん興が乗ってきて活き活きとし面白かった。ひきこまれて聞いていると「あっ それです!」と。その文蔵ですというが、それは文蔵(ぶんぞう)でなく温粕(うんぞう)という粥という結末。あっけないところがいい。 語りを夢中になり聞いていたが、きちんと聞きとれてなくて、新しい物語になってしまいました。合戦中、とらえてt首をかき斬ろうとしたが斬れない。みると鞘に入ったままだったので咥えてはずそうとしたら柄から鞘ごと折れて海に流れていった。そこへ薄をかき分け現れた兵が・・・ どんなシチュエーションなのでしょう。わからないのにこんなに面白いなんて。きちんと理解したらさぞ面白いことでしょう。堪能しました。
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